「土地を探すぞ!」となった時、まず最初に行う方法としては、サイトやアプリを使う方がほとんどではないでしょうか?
情報公開も早く、詳細な情報も書かれているため、非常に便利なツールですよね。
しかし、皆さんが注目しているのは
- 土地の価格
- 面積
だけではないですか?
もちろん価格、面積も重要ですが、不動産情報には様々な制限や値段が加算されるかもしれない情報などが記載されています。
今回は実際の不動産情報を基に
サイト・アプリを使って土地探しをする時のチェックポイントを11個紹介していきたいと思います。
また、不動産情報は不動産用語でほとんど記載されており、内容も複雑です。
この記事を読めば、土地に関する知識が深まり、予算内で土地を探す事ができ、理想の土地に出会える確率が高くなります。
実際の不動産情報
以下に「ライフルホームズ」で実際に検索した画面を引用しています。
画像上に赤線を引いており、今回紹介するチェックポイント11選になります。
今回は「ライフルホームズ」を使用しましたが他の会社でもほとんど同じ情報が記載されていますので、安心して下さい。



チェックポイント11選
では実際に、画像の中に記載されている項目について、それぞれ説明していきたいと思います。土地を探していくのに、必ず知っておくべき項目ですので、しっかり確認していきましょう。
1.坪単価
売買価格を土地面積で割った価格をいいます。
(例)売却価格:2000万、
土地面積:330㎡(100坪)
2000万÷100坪=20万/坪
土地の坪単価は1坪20万円という事になります。
自分の条件に合う土地を見つけたら、周辺の坪単価と比べると適正価格なのかを、国土交通省のが運営している不動産取引価格情報検索というサイトで確認しましょう。
こちらのサイトでは実際に売買された価格情報が閲覧できますので、土地の価格を交渉して減額するための交渉材料としても使うことができます。
2.土地面積・坪
土地の大きさは〇〇㎡と表したり、〇〇坪などで記載しているのがほとんどです。
しかし、「坪」という単位は昔の単位基準であるため、正式な取引などで使われることはありませんが、不動産業界では坪表記と平米表記が併記されていることに注意が必要です。
※1坪=約3.3㎡
坪しか書いておらず面積が知りたい場合は、記載している坪に、3.3を乗じます。
(例)60坪⇒3.3×60=198㎡
3.建築条件
文字通り建築に際して「条件」がかけられた土地です。以下の項目があります。
- 家の建築にあたっては、指定された建築業者としか建築請負契約を結べない。
- その建築請負契約が○ヵ月以内に 成立しなければ、売買契約は解除となる。 ※概ね3か月。
ハウスメーカーや不動産が一括して土地を購入後に、整地、区画して売りだしているケースが多いです。
4.建蔽(ぺい)率
建ぺい率とは、敷地面積に対する建物の 建築面積をいいます。
建ぺい率の最高限度は用途地域ごとに決められています。
建ぺい率=建築面積÷敷地面積
(例)第一種低層住居専用地域(指定建ぺい率60%)に敷地(300㎡)に建物を建てたい場合。。。
建築面積÷300㎡=60%
建築面積=300㎡×60%=180㎡
この土地に建てられる建物の最大面積は180㎡という計算になる。
また地域によっては建ぺい率の緩和や建ぺい率の制限がかからない場合があります。その点もしっかりと確認しておきましょう。
※上記は防火地域・準防火地域・無指定地域という区分で分けられます。これらの説明については割愛します。
5.容積率
容積率とは敷地面積に対する延べ面積(2階建て以上なら各階の床面積の合計)をいいます。
容積率の最高限度についても建ぺい率と同様に、用途地域ごとに決められています。
容積率=延べ面積÷敷地面積
(例)指定容積量200%の敷地(面積300㎡)に建物を建てたい場合。。。
延べ面積÷300㎡=200%
延べ面積=200%×300㎡=600㎡
この土地に建てられる建物の最大延べ面積は600㎡という計算になる。
6.設備
以前に住宅などがあり、ガス・水道・下水道などの引き込みが完了しているかを確認します。引き込みがされていない土地は 数十万円ほどの工事費用が発生する恐れがありますので注意が必要です。
(例)以前の地目が畑などになっており、農地転用後、地目を住宅に変更。水道や下水道設備はなく、周辺から水道、下水道を引っ張てくるのに長距離だったため、100万円の工事費用が発生した。
土地自体は安く購入できたとしても、工事費用を加算すると予算オーバーになりかねません。しっかりと確認しましょう。
7.接道状況
住宅を建築する敷地には道路にも制限があります。理由としては“緊急車両”のためです。
たとえば火事が起きた時、消防車や救急車などは迅速に現場まで行き、消火・救命活動をする必要があります。
また、地震や洪水などの災害が起きたときの避難用通路としても十分な広さが必要です。
そのため、敷地からスムーズに車両や人が出入りできて、活動に支障がないように 接道義務とセットバックというものが定めれています。
接道義務:建築物の敷地は、原則として 幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない。

セットバック:幅員が4m未満の道路の場合は、道路の中心線から2m下がった線を、道路の境界線とみなす。
※建物は建てることができるが、土地の 一部が道路としてみなされ、セットバック部分には建築できない。⇒使える土地が減ってしまう。

8.都市計画
各市町村において計画的な街づくりを行うための法律があり、都市計画法といいます。
また、計画的に街づくりを行う必要がある地域を都市計画区域といいます。
都市計画区域は①市街化区域、②市街化調整区域、③非線引区域に分けられます。(①と②をあわせて線引区域といいます。)
また市街化区域には用途地域が定められています。

9.用途地域
住宅、工場、店舗、高層ビルなど混在して、無秩序に建築が行われると暮らしにくくなるため、都市計画法(第9条)によって定められているのが「用途地域」です。
用途地域には、大きく住居系、商業系、 工業系の3つに分けられます。更に分けられると、合計13種類になります。
用途地域を確認していないと、建てたい家が建てられない場合もあるので注意が必要です。
詳細については「用途区域」を簡単に説明してみた。をご覧ください。
10.地目
登記簿に記載されている土地の用途・種類のことです。登記簿上の地目と実際の土地の利用状況が一致していない場合もありますので、注意が必要です。
地目は合計23種類あります。
抜粋すると、田、畑、宅地、学校用地、山林、牧場、原野、墓地、公園、雑種地などがあります。
11.物件の状況
現在、建物などは建っておらず更地であるか確認します。まだ建築物がある場合は解体費用として数百万円の工事費用が発生するおそれがあります。
6.設備と同様に、追加工事費用を考慮して、しっかりと確認しましょう。
まとめ
ここで紹介したチェックポイントは基本的な不動産用語や不動産に関する基礎知識です。
これを確認していれば、土地に関する知識が自然と深まり、予算内で土地を探す事ができ、理想の土地に出会う事ができます。
最後にチェックポイント11選です。
- 坪単価
- 土地面積・坪
- 建築条件
- 建ぺい率
- 容積率
- 設備
- 接道状況
- 都市計画
- 用途地域
- 地目
- 物件の状況
今ではネットやアプリで簡単に土地を探す事ができます。しかし、情報戦でもある「土地探し」を、知識が無い状態でしていくのは非常に危険です。
今回、紹介したチェックポイントを重点的に見ていくことができれば、自分で探した不動産情報や不動産会社から提示された物件でもしっかりと確認することができますので、時間短縮をすることができます。
今回のチェックポイントも重要ですが、土地を探して、土地を選んでいくには自分たちの家庭環境など様々な面を考慮する必要があります。
土地探し・土地の選び方は「経験者が語る土地の探し方4選|土地の選び方6選」で紹介していますので、併せて読んで見てください!
先ほども言ったように、土地探しは情報戦です。
自分が色々調べている間に、良物件はライバルに購入されてしまいます。
そのようなことがないように、今回のチェックポイントをしっかり覚えて、いつでも土地を購入できる準備をしておきましょう!
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